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令和5年3月6日の市長室

提案理由説明書

  本日ここに,令和5年土佐清水市議会定例会3月会議の開催に当たり,市政の課題等につきまして,今会議を欠席しております市長に代わりまして,職務代理者である私から所信の一端を申し述べますとともに,令和5年度土佐清水市一般会計予算をはじめとする提出議案等について御説明申し上げます。
 なお,市長不在の中,新年度当初予算や各議案の重要な案件を御審議いただくこととなり,大変な重責を感じております。管理職をはじめ,職員の協力もいただき,執行部全体で対応してまいりますので,改めて議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。

 今年2023年の「足摺の叫び 夢の一文字」に,「ウサギが跳び回るように,今年は世界中の人が動き回る年になるように」との願いから,公募205点の中から「跳ねる」という一字「跳」が選ばれました。
 折しも政府は,新型コロナウイルス感染症対策におけるマスクの着用について,3月13日から見直しすることを発表しました。
 その内容は,「行政から一律にルールとして求めるのではなく,個人の主体的な選択を尊重し,着用は個人の判断に委ねることが基本となる」とのことであります。
 これに先立ち,5月8日からは感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同等の5類に移行することがすでに決定され,これまで日常生活に浸透してきた基本的な感染対策が大幅に緩和されることとなり,ウィズコロナ,アフターコロナを見据えた平時の社会経済活動への円滑な移行を実現するとともに,4月から放送される高知県出身の植物学者である牧野富太郎博士をモデルにしたNHK連続テレビ小説「らんまん」をきっかけとして,本市への誘客につなげ,令和6年度に迎える市制施行70周年に向けた飛躍の年にしてまいります。


 それでは,令和5年度の当初予算案の概略について御説明いたします。

 まず,一般会計につきましては,予算総額が95億5,500万円,対前年度比1億300万円の減,率にして1.1%の減となっており,昨年度に引き続き100億円を下回る予算となっております。

 減額の主な要因としましては,重点施策として実施してきました「新地場産品販売施設改修事業」や「ぐるっと竜串整備事業」の完了などによるものであります。
 また,昨年度まで国の臨時交付金等を活用し実施してきました,新型コロナウイルス感染症対策事業については,一部継続実施するものの,事業完了による減額などから,全体で対前年度比1億1,885万3千円の減となっております。
 令和5年度におきましても,各種事業の財源には,国・県等の補助金・交付金のほか,過疎対策事業債などの優良債の活用により,一般財源を必要最小限に抑えたものとし,前年度に引き続き,4年連続で財政調整基金の取り崩しを行わない予算編成としております。
 なお,一般会計及び6つの特別会計の繰入繰出による重複計上を除いた実質計上総額は,142億9,090万円となり,対前年度比2.6%の減となりました。

 一般会計の歳入につきまして,市税は,対前年度比503万9千円,0.4%減の11億2,430万8千円を計上しております。

 地方交付税につきましては,令和4年度の決算見込額やここ数年の特別交付税の決算額,さらに地方財政計画などを考慮し,対前年度比5,000万円,1.2%増の43億3,000万円を計上しております。
 全体の歳入不足は,特定目的基金のうち,防災対策加速化基金136万5千円,ふるさと元気基金2億5,000万円,減債基金2億1,250万円,森林環境整備促進基金335万8千円をそれぞれ取り崩し,目的に沿った事業の特定財源として充当いたしました。
 なお,減債基金につきましては,引き続き,財政の健全化を推進するために実施する公債費の繰上償還の財源となる2億円が含まれております。

 歳出は,義務的経費が,対前年度比1億2,693万5千円,2.7%増の47億9,554万8千円を計上,投資的経費は,足摺岬天狗の鼻展望所整備事業,グリーンハイツ墓地整備工事,消防ポンプ車更新事業,総合公園テニスコート改修工事・ドッグラン整備工事などの事業にかかる予算を計上し,対前年度比2億204万8千円,14.6%減の11億8,467万4千円を計上しております。

 その他の経費では,物件費として,竜串ビジターセンターの管理運営業務を一般社団法人土佐清水ジオパーク推進協議会へ委託する費用や自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業などにより,対前年度比3,788万2千円,2.8%増の13億9,094万8千円を計上,補助費等は,デジタル田園都市国家構想推進交付金を活用した高度医療機器共同利用推進事業費補助金などにより,対前年度比6,812万9千円,5.7%減の11億2.151万5千円を計上,これらを含むその他経費全体では,対前年度比2,788万7千円,0.8%減の35億7,477万8千円を計上しております。

 令和5年度予算編成につきましては,これまで一貫した泥谷市長の公約であり,「土佐清水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」にも基本理念として掲げている「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」「命を守る(南海地震・津波対策)」「絆は力(活気あふれるまちづくり)」の5つの項目に重点配分するとともに,今年度は,行政手続のオンライン化や業務プロセスの改革等を推進する自治体DX推進事業を特別枠として設定し,併せて令和6年度に市制施行70年を迎えるに当たり,予算計上の有無に関わらず,70周年記念事業のアイデアも全庁的に募集を行いながら編成いたしました。

 まず,「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」では,「土佐清水の未来につなぐ」として,子育て世代の経済的負担をさらに軽減し,安心して出産・子育てができるよう保育所及び幼稚園の保育料等を完全無償化することといたします。
 また,低所得である妊婦の経済的負担軽減を図り,必要な支援につなげることを目的として,初回の産科受診料に対する支援制度や,本市に産科の医療機関がないため,市外に受診する妊産婦の交通費を支援する制度を新設し,事業の拡充として,赤ちゃん紙おむつ・粉ミルク購入支援事業の助成額を4万8千円から6万円に増額するなど,出産・子育て環境の更なる充実化を図ることといたします。

 一方,教育分野では,教育の魅力化推進事業として,こども未来課内に魅力化推進コーディネーターのポストを新設し,ふるさと土佐清水への誇りと愛着を育むため,総合的な学習・探究の時間を活用し,ジョン万次郎を核として小学校1年生から高校3年生までの一貫性のある学習プログラムの作成に取り組むとともに,ジオパーク専門員等との連携を図り,計画的なジオパーク学習を実践することとしております。
 また,令和6年度中には清水高等学校が清水中学校横へ高台移転し,隣接するため,これまで以上に生徒及び教職員等の往来も想定されることから,相乗効果による中学校・高校の魅力化の推進に大いに期待するところであります。
 このほかの事業も合わせまして,全体で7億9,500万円を計上しております。

 次に,「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」では,竜串地域の整備がほぼ完了したことや,環境省による足摺岬展望所のリニューアル事業が令和6年度から実施されることなどから,足摺岬周辺の魅力化を図るため,天狗の鼻展望所の整備を行うこととし,また,観光商工分野における自治体DXの取組も推進する必要があることから,地域に定着してきた電子通貨Meji-Ca(めじか)の更なる充実化を進めるための詳細な利用状況の分析に必要なシステムを構築することとしております。
 このほか,宗田節加工施設などの水産加工施設に対し,改正食品衛生法に対応するための施設改修補助金や林業の担い手を確保するための従事者雇用促進補助金を新設するなど,全体で7億8,200万円を計上しております。

 次に,「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」では,市外の居宅介護支援事業所を利用している被保険者の訪問にかかる諸経費の一部を補助し,安定したケアマネジメントをサポートすることにより,住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けられるための体制整備を図るとともに,介護保険特別会計では,聴力の低下による引きこもりや認知機能の低下を防止するため,高齢者の補聴器購入に対する補助金を創設いたしました。
 このほか,引き続き取組を進める事業として,介護人材の確保・定着,高齢者等の居場所づくり,移動手段の確保対策など,全体で2億円を計上しております。

 次に,「命を守る(南海地震・津波対策)」では,市内全域で整備した防災行政無線のデジタルシステムの運用下で確認された屋外における難聴場所解消のために屋外拡声装置を設置する工事や消防ポンプ車の更新のほか,継続して取組を進めている木造住宅の耐震関係補助金及び津波対策となる海岸保全施設の整備など,防災・減災等対策全体で3億1,500万円を計上しております。

 次に,「絆は力(活気あふれるまちづくり)」では,都市公園に位置付けたうすばえ桜公園の再整備事業を実施し,総合公園のテニスコートの改修やドッグランの新設など,市民等が集う場所づくりを進めるとともに,昨年度過去最多の移住者数を記録した移住促進事業や結婚に伴う新居の家賃及び引っ越し費用などを補助する事業などもこれまで以上に取組を行います。
 また,全国的にも先行して積極的な取組を進めている「地域運動部活動推進事業」では,現在,総合型地域スポーツクラブ「スクラム」に委託しているバドミントン,硬式テニス以外に,女子のソフトテニス,バレーボール,バスケットボール,卓球を新たに加え,指導者の確保や学校との連携を図りながら持続可能なスポーツ環境の整備に努めてまいります。
 このほか,編さん作業が最終年度となる市史編さん事業など,全体で2億4,800万円を計上しております。

 これら5つの基本理念に基づいた重点配分とは別に特別枠として設定した,自治体DXの取組では,職員の出退勤,人事上の届出及び給与明細等を管理するシステムの導入,議事録等の作成を効率化する音声認識システムの導入,大量の申請書やアンケート調査票を読み取りデータ化し,パソコンへ自動入力するシステムの導入などにより,業務の効率化やペーパーレス化を一層促進することとしております。
 今後,市民へのマイナンバーカードの普及率が高まるとともに,市役所窓口業務における事務作業の軽減や各種手続の簡略化が進むことにより,市民サービスの向上もなお一層図られるよう全庁挙げて不断の取組を実施してまいります。

 続きまして,ふるさと納税制度により全国の皆様から御寄附を賜りました「土佐清水市ふるさと元気寄附金」につきまして,令和5年度は,「ジオパーク推進事業」「学校給食実施・運営事業」「保育料等無償化事業」「観光客誘客促進事業」「商工業振興事業」「地域電子通貨Meji-Ca(めじか)事業」「幡多広域観光協議会等負担金」「ふるさと元気寄附金推進事業」などの特定財源として,合計で2億5,000万円を活用させていただきます。
 御寄附を賜りました皆様に,この場をお借りしましてお礼申し上げます。

 次に,特別会計の概要について御説明いたします。

 まず,国民健康保険事業特別会計につきましては,対前年度比8.4%,1億8,197万9千円減の19億7,673万5千円を計上しております。
 これは,1947(昭和22)年から1949(昭和24)年に生まれた,いわゆる団塊の世代が後期高齢者へ移行したことや社会保険適用拡大に伴い被保険者数が減少し,保険給付費の減額及び国保事業費納付金が減額となったためであります。
 介護保険特別会計につきましては,65歳以上で身体障害者手帳の交付対象外で非課税世帯の方々を対象とした「高齢者補聴器購入補助金制度」を創設するなど,対前年度比0.7%,1,380万6千円減の20億7,188万3千円を計上しております。

 後期高齢者医療特別会計につきましては,前年度並みの3億2,386万5千円を計上しております。

 再生可能エネルギー事業特別会計は,斎場の照明器具のLED化工事等にかかる繰出金を計上したことにより,対前年度比13.4%,1,385万4千円増の1億1,758万4千円を計上しております。

 特別養護老人ホームしおさい特別会計につきましては,引き続き新型コロナウイルス感染症対策を講じる必要があることなどから,対前年度比3.3%,1,364万6千円増の4億3,227万6千円を計上しております。

 水道事業会計は,三崎上水道整備事業の工事費の減額などにより,資本的支出において,対前年度比27.4%,1億176万8千円減の2億6,955万5千円を計上しております。

 以上が,令和5年度当初予算案についての概要であります。

 続きまして,議案第5号から第7号までの補正予算についてであります。
 議案第5号令和4年度一般会計補正予算(第9号)は,各事業の決算見込みに伴う増額及び減額のほか,国の補正予算に対応する事業の前倒し実施に要する経費として,退職手当に1億462万6千円,生活バス路線運行維持費補助金に3,211万9千円,特別養護老人ホームしおさい特別会計繰出金に3,567万6千円など,歳入歳出それぞれ合計で9,676万7千円を補正計上しております。

 議案第6号令和4年度土佐清水市再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第3号)及び議案第7号令和4年度土佐清水市特別養護老人ホームしおさい特別会計補正予算(第4号)は,決算見込みに伴う増額及び減額を補正計上しております。

 続きまして,条例等議案についてであります。

 議案第15号は,行政財産を目的外使用する場合の使用料の徴収に関する規定を整備するための条例の制定についてであります。

 議案第16号は,光ファイバー整備にかかる国の高度無線環境整備促進事業補助金を活用した事業に対し,市が交付を受けた高知県地域情報化推進交付金について,事業経費を除き,基金に積み立てる必要があることから,新たに基金を設けるための条例制定であります。

 議案第17号は,国の個人情報に関する法令改正に伴い,現在運用中の個人情報保護条例を廃止し,新たに土佐清水市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定を行うものであります。

 議案第18号は,市税等の徴収及び収納業務の事務効率化を進め,窓口徴収業務の充実等を図るための督促手数料廃止に伴う関係条例の整備に関する条例の制定についてであります。

 議案第19号は,以布利にある海洋生物研究施設「じんべえ館」のシャワーの使用料について,土佐清水市有料水道設備の設置に関する条例に追加するための一部改正についてであります。

 議案第20号は,令和5年度から直営となる土佐清水市地域包括支援センターのセンター長の格付け及び職員派遣に伴う各種手当について整備する,土佐清水市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正するものであります。

 議案第21号は,市長,教育委員会及び消防の各事務部局の職員の定数を改正するための条例の一部改正についてであります。

 議案第22号は,国の法律の改正により,条例名称を改めるとともに,行政手続の根拠となる条例規則等で個別に規定する必要のある事項について,土佐清水市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例を一部改正するものであります。

 議案第23号は,足摺テルメの日帰り温泉開始に当たり,その利用料について,宿泊温泉施設足摺テルメの設置及び管理に関する条例を一部改正するものであります。

 議案第24号は,「道の駅めじかの里土佐清水」の地場産品販売施設のリニューアルオープンに向け,出店者の施設利用料の改定について,土佐清水市地場産品販売施設設置条例を一部改正するものであります。

 議案第25号は,国民健康保険法施行令の改正に伴い,出産育児一時金の支給額の改正について,土佐清水市国民健康保険条例の一部を改正するものであります。

 議案第26号は,四万十市の看護系4年制大学の誘致断念に伴い,四万十市,宿毛市との定住自立圏の形成に関する協定の一部変更について,議会の議決に付すべき事件に関する条例第2条第5号の規定に基づき,議会の議決を求めるものであります。

 最後に,寄附の報告をさせていただきます。
 本市出身で千葉県船橋市在住の森平庄市様から,教育施策に役立てていただきたいと5万円の御寄附がありました。
 この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。

 以上をもちまして,議案提出に当たっての私からの説明を終わります。
 なお,詳細につきましては,所管課長から説明をいたしますので,何卒,御審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

令和5年3月6日
土佐清水市長職務代理者
土佐清水市副市長 磯脇 堂三

  

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