トップページ各課一覧市長室令和4年12月5日の市長室

令和4年12月5日の市長室

市長提案理由説明書

  本日ここに,令和4年土佐清水市議会第2回定例会12月会議の開催に当たり,市政の課題等につきまして,所信の一端を申し述べますとともに,令和4年度土佐清水市一般会計補正予算(第7号)をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ,議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。

  去る11月12日から,本市での開催が4年ぶりとなる「第8回土佐清水ジョン万祭り」が開催され,無事終了することができました。
  新型コロナウイルス感染症の拡大を受け,令和2年の本市での開催,令和3年の米国での開催がいずれも中止となるなど,姉妹都市交流事業に暗い影を落としておりましたが,ジョン万次郎の5代目子孫であります中濱京様をはじめとするジョン万次郎にゆかりのある多くの方々の御支援御協力により,開催の運びとなりました。
  式典には,ホイットフィールド万次郎友好協会のジェラルド・ルーニー会長御夫妻,ホイットフィールド船長の6代目子孫スコット・ホイットフィールド様,ペリー提督の5代目子孫マシュー・ペリー様,駐大阪・神戸米国総領事館領事ジェームズ・ハサウェイ様,沖縄県豊見城市沖縄ジョン万次郎会の方々のほか,岡田順一大月町長をはじめとする幡多地域の各市町村の代表の方々や議員の皆様にも御臨席を賜り,同時開催の市民表彰式と併せ,盛大に執り行われました。
  午後からは,内田脳神経外科理事長の内田(うちだ)泰史(やすふみ)先生が会長を務めます土佐ジョン万会主催の「第9回ジョン万サミットin土佐清水市」が社会福祉センターで開催され,東京や沖縄などからジョン万次郎を顕彰する団体関係者が一堂に会し,コロナ禍における草の根の活動を発表,本市からも清水高校生による英語のスピーチや,ウェルカム・ジョン万の会による報告が行われるとともに,小笠原諸島に初めて移住した一族の末裔で,元小笠原村職員のセーボレー孝氏による「入植者の子孫が語る小笠原の歴史」と題して御講演をいただくなど,交流を深めながら,充実したサミットとなりました。

  このたびのジョン万祭りでは,コロナ禍で,多くの市民の皆様において文化芸術に触れる機会が失われたことから,愛媛県東温市の坊ちゃん劇場で上演されているジョン万次郎漂流180周年ミュージカル「ジョンマイラブ~ジョン万次郎と鉄の7年~」の特別公演を企画し,11月13日,14日の2日間4公演を入場料無料で上演いたしました。
  14日の1公演は,市内の小学生から高校生までの全児童・生徒を対象にした公演を行い,約800席ある文化会館が満席となり,その他の3公演についても,3公演すべてに来場するお客様もいるなど,多くの方々に御覧いただき,終演後のアンケートでも,「初めて見て感動した」「ジョン万次郎をもっと知りたい」など,多くの方々から御好評をいただきました。
  ミュージカルの出演者も,ジョン万次郎のふるさとでの公演が実現したということもあり,通常公演以上に張り詰めた緊張と興奮で,さらにボルテージを上げて上演したとのことでありました。
  改めて,本市での公演に御尽力いただきました関係者の皆様に,この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。

  このジョン万祭りと並行する形で11月12日には,中央公民館で環境省主催によります「足摺宇和海国立公園指定50周年記念シンポジウム」が高知,愛媛両県の行政関係者や住民の方々約80人が集まり開催されました。
  足摺地域・宇和海地域の魅力を再認識すると題して,環境省国立公園課の則久(のりひさ)雅司(まさし)課長,元愛媛大学南予水産センター地域特別研究員の平田(ひらた)智法(とものり)氏,県立足摺海洋館の新野(にいの) 大(だい)館長の3名によるパネルディスカッションが行われ,国立公園の役割について紹介するとともに,足摺宇和海の魅力や海洋保全の重要性などを広く訴えておりました。
  また,清水高校生からは,トサシミズサンショウウオについて「地域の皆さんと協力し,豊かな海や森を守りつないでいく」として研究発表を行いました。

  この記念式典では,2003(平成15)年2月に国立公園指定30周年記念事業で叶崎灯台に保管されていたタイムカプセルの開封式が行われ,現在,環境省国立公園課国立公園利用推進室室長補佐で,当時,土佐清水自然保護官事務所に勤務されていた田畑(たばた)慎之介(しんのすけ)氏が開封に合わせて来清され,カプセルに保管していた写真を眺め,当時を懐かしみながら振り返っておられました。

  翌13日には,記念事業の一環として,足摺宇和地域のおいしいものが大集合と称して「あしうわまんぷくフェスタ」が開催されるとともに,「第4回宗田節まつり」と「第8回土佐清水ジョン万祭り」も同時開催され,食とステージイベントにより多くの来場者でにぎわいを見せていました。

  さらに12月3日には,記念事業の最後を飾るイベントとして「こうちのうまいもんフェアin土佐清水」が「第39回土佐清水市産業祭」と同時開催され,イベント出店で話題のお店のほか,市内外の事業者による出店などがあり,多くの方々に御来場いただき,例年になく盛大なイベントとなりました。

  次に,「第8回土佐清水ジョン万祭り」の式典と合わせて挙行されました「令和4年度土佐清水市表彰」についてであります。
  これは,本市の発展に寄与された方々を2年に一度表彰するもので,今回は,文化・厚生・防災などの各般にわたり,功績が顕著な方々を表彰いたしました。
  表彰された方々は,功労表彰に,岐浦(きうら)繁實(しげみ) 様,澤近(さわちか)陽子(ようこ) 様,善行表彰に,西川(にしがわ)英治(えいじ) 様,久松(ひさまつ)長男(おさお) 様,中内(なかうち)義隆(よしたか) 様,日本(にっぽん)ビール株式会社 代表取締役社長 内田(うちだ) 茂(しげる) 様の,以上6名でございます。
  皆様には,心からお祝いを申し上げますとともに,今後一層の御活躍と御健勝をお祈りいたします。

  続きまして,令和5年度予算編成方針についてであります。
  引き続き,公約であります5つの基本政策の推進のための重点配分を行うとともに,今回は,行政手続のオンライン化や業務プロセスの改革等を推進する「自治体DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進事業」及び令和6年度に市制施行70年を迎えるに当たり,その前年度となる令和5年度から事業展開が必要な事業を「市制70周年記念事業」として,それぞれ特別枠に設定することとしております。併せて,予算計上の有無に関わらず,70周年記念事業のアイデアも全庁的に募集することといたしました。
  なお,新型コロナウイルス感染症対策事業及び価格高騰対策事業については,特別枠とするものの,国や県の動向を踏まえ,個別に判断することといたします。

  本市の財政状況は,令和3年度決算に基づく実質公債費比率が,平成28年度以来5年ぶりに18%を下回る17.4%となり,起債許可団体から外れるなど,一定の改善が見られるものの,今後,公債費の増加等により複数年にわたって財源不足に伴う基金の取崩しが見込まれているほか,新型コロナウイルス感染症による影響の長期化やウクライナ情勢等の影響により,資材及び物価が高騰し,投資的経費の増加をはじめ,公共施設の老朽化等に伴う維持管理費なども増加しているため,今後も厳しい財政状況が続くと見込まれておりますので,財源の確保及び財政のさらなる健全化に努めてまいります。

  次に,新型コロナウイルスのワクチン接種についてであります。
  本市では,オミクロン株対応のワクチン接種が医療機関で始まっており,今月1日からは,医療機関において生後6か月から4歳までの乳幼児を対象に接種を開始するとともに,11日及び18日には,旧清水保育園で集団接種を実施することとしております。
  年末年始には,帰省や観光などで人の往来が多くなり,感染の拡大が懸念されることから,引き続き,市内の医療機関に御協力をいただき,接種を希望される皆様にワクチン接種が速やかに実施できますよう取り組んでまいります。

  続きまして,地球温暖化防止対策となる脱炭素社会を目指すための「ゼロカーボンシティ宣言」についてであります。
  近年,世界規模で地球温暖化に起因するとされている大規模な自然災害が頻発するなど,気候変動の影響が深刻な状況となっており,我が国においても,台風の巨大化,集中豪雨等による甚大な被害が全国各地で発生しております。
  地球温暖化の主な原因は,大気中の二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの増加と言われており,国においても2020年10月に,2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を表明し,脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。
  本市においても,市民憲章に掲げる『愛と自然に満ちた活力あるまちづくり』を実現し,わたしたちのかけがえのない故郷(ふるさと)を未来の世代に,より良い姿でつないで行くために,市民・事業者・行政が一体となり,これまでの温暖化防止対策に資する事業を継続するとともに,取組の基軸となる実行計画を策定し,2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を目指すことを本日ここに宣言いたします。
  なお,「ゼロカーボンシティ」を表明している全国の自治体数は,11月30日時点で804自治体,高知県内では,高知県を含む11市町村がすでに表明しており,幡多地域では,四万十市,宿毛市及び黒潮町が表明し,三原村も12月議会で表明することとしております。

  次に,御寄贈の報告をいたします。
  朝日生命保険相互会社から,令和5年3月に創業135周年を迎える記念事業の一環として,高機能車椅子1台を寄贈していただきました。
  また,愛知県在住の岩本 勝(まさる) 様から「読書を通して,子どもたちが元気を出して,夢や希望を持って欲しい」との願いから,絵本「カッパのあさごはん」60冊を寄贈していただきました。
  この場をお借りしまして,厚く御礼申し上げます。

  それでは,御提案いたしました各案件につきまして,概要を御説明申し上げます。

  議案第69号から議案第74号までは,令和4年度予算に係る補正予算案であります。

  議案第69号一般会計補正予算(第7号)は,コロナ禍において,物価高騰等の影響を受ける介護保険及び社会福祉サービス事業所の運営に必要な経費の負担を軽減するための「社会福祉施設等物価高騰緊急対策給付金」事業として176万円,文化財の保護等を目的に受けた寄附金を財源に,文化財の保護活用に資する備品等購入経費として105万3千円,10月からの公定価格改定と当初の見込みより入所園児数が増えたことに伴う子どものための教育・保育給付費として1,084万8千円を増額補正するものであります。
  このほか,資材高騰等による工事費の増に対応するため「市民体育館屋根改修事業費」に2,493万円,高知県が実施する土木関連工事に対する市負担金として2,157万5千円,決算見込みによる本庁舎,学校関連施設,生涯学習施設等の光熱水費の不足分として831万5千円,令和4年人事院勧告等に伴う職員の人件費として1,295万6千円など,歳入歳出それぞれ2億3,898万3千円を補正計上し,一般会計予算総額は,106億4,633万5千円となります。

  次に,特別会計では5会計につきまして補正予算案を計上させていただきました。

  議案第70号国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)は,人事院勧告及び各種手当の実績見込みに伴う人件費の増額並びに令和3年度繰越金の財政調整基金への積立金などを計上しております。

  議案第71号介護保険特別会計補正予算(第2号)及び議案第72号後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)は,人事院勧告及び各種手当の実績見込みに伴う人件費の増額を計上しております。

  議案第73号再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第2号)は,人事院勧告等に伴う人件費の増額及び令和3年度繰越金の再生可能エネルギー事業基金への積立金を計上しております。

  議案第74号特別養護老人ホームしおさい特別会計補正予算(第3号)は,人事院勧告及び各種手当の実績見込みに伴う人件費の増額並びに新型コロナウイルス感染対応等に係る需用費の不足に伴う増額などを計上しております。

  議案第75号は,令和4年人事院勧告に伴う一般職の国家公務員の給与改定に準じ,一般職員の行政職給料表及び勤勉手当の支給月数の改定を行うための一部条例改正についてであります。

  議案第76号及び議案第77号は,令和4年人事院勧告に準じた特別職の国家公務員に係る特別給の改定に合わせ,市長,副市長,教育長及び市議会議員の期末手当の支給月数の改定を行うための一部条例改正についてであります。

  議案第78号は,職員の派遣に伴い,居所の移転が必要となった場合,引っ越し費用や家族の交通費等の費用負担が発生することから,職員の費用負担の軽減を図るため,土佐清水市一般職の職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例の制定であります。

  議案第79号は,本年8月会議で議決を賜りました,新土佐清水市地場産品販売施設建築工事について,当初予定していなかった工事費の増額に伴い,地方自治法第96条第1項第5号の規定により,議会の議決を求めるものであります。

  議案第80号から議案第86号までは,指定管理期間が満了となる,うすばえ桜公園をはじめとする7つの公の施設について,選定の結果,現在の指定管理者を引き続き指定するために,地方自治法第244条の2第6項の規定により,議会の議決を求めるものであります。

  以上をもちまして,議案提出に当たっての説明を終わります。
  なお,詳細につきましては,所管課長から説明をいたしますので,何とぞ御審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

 

令和4年12月5日
土佐清水市長
  泥谷  光信

カテゴリー


このページに関するお問い合わせ
担当:土佐清水市 企画財政課 秘書係

住所:〒787-0392 高知県土佐清水市天神町11番2号

電話:0880-82-1113

ファックス:0880-82-2882

メールフォーム

Copyright Tosashimizu All Rights Reserved.
ページの先頭へ