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高知県土佐清水市長
程岡 庸(ほどおか よう)

 

市長提案理由説明書

 

 本日ここに、令和7年土佐清水市議会定例会9月会議の開催に当たり、市政の課題等につきまして、所信の一端を申し述べますとともに、令和7年度土佐清水市一般会計補正予算(第2号)をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ、議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。


 さて、去る7月30日、にロシア・カムチャツカ半島沖を震源とする、マグニチュード8.8の巨大地震が発生しました。アメリカ合衆国地質調査所によると、2011年の東北地方太平洋沖地震以降、世界で最も規模が大きい地震で、20世紀以降では1906年のエクアドル・コロンビア地震と2010年のチリ地震に並ぶ、史上6番目に大きな地震でありました。
 当初気象庁は、この地震のマグニチュードを8.0と判断し、最大1mの津波が到達するとして津波注意報を発表しました。その後マグニチュードを8.8に修正したことから、北海道から和歌山県までの太平洋沿岸を最大3mまでの津波が到達するとして津波警報に切り替え、その他太平洋沿岸などに津波注意報が発表されました。
 本市におきましては、津波注意報発表後、直ちに災害に備えての配備態勢を敷き、翌日の津波注意報解除迄の間、情報収集に努め、警戒態勢に当たったところです。本市では、最大60㎝の津波を観測しましたが、幸いにも被害はありませんでした。

 

 次に、今年の夏の猛暑についてです。昨年の9月議会でも申し上げたところですが、今年も全国各地で猛暑に関する話題が多く報道されています。特に、8月は猛暑と前線の影響により、大雨やゲリラ豪雨が多発しており、九州や東北地方などを中心として、住宅被害に加え、負傷者やお亡くなりになられた方々も報告されるなど、全国各地で多くの被害が発生しています。直近では、9月4日に発生した台風15号では、5日午前1時頃、宿毛市に上陸、四国を横断した後、太平洋沿岸を通過しました。この台風に対し本市におきましては、配備態勢を敷き警戒に当たったところですが、幸いにも本市には被害はなかったものの、台風による線状降水帯の発生により各地で道路冠水や、観測史上最大雨量が計測されるなど、被害が発生しました。
 これら一連の災害に対し、被災された全ての皆様に、心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興をお祈りいたします。また、昨今の大雨やゲリラ豪雨はいつ本市に猛威を振るうかわかりません。皆様におかれましては、台風を含め、日頃より災害に対する備えをよろしくお願いいたします。

 

 続いて、本市の若者たちの活躍について、一部となりますが触れさせていただきます。2024年の春、清水高校に硬式テニス部が発足し、創部1年で本年広島県において開催されました高校総体テニス女子ダブルスに佐藤さん、弘田さんのペアが出場されました。佐藤・弘田ペアは、「清水からでも全国へ行ける」と目標をかかげ、仲間とともに清水高校でテニスをする「道」を選択され、部活動の地域移行による後押しもあり、地域との関わりや支えがあれば、県中央部以外の高校からでも全国大会に出場できることを印象づけるものでした。今後の御活躍にも期待するところですが、何より、部活動を理由として市外の学校に進学することも少なくない中で、仕組みや環境を整えることで、土佐清水市でもできるということに勇気をいただいた気持ちです。
 また、地域連携ということで申しますと、昨年、総合型地域スポーツクラブ「スクラム」内に、陸上競技に取り組む「清水アスリートクラブ」が誕生するなどの動きも芽生えています。様々な角度から、地域で子供たちを育む環境づくりは必要なことと感じており、スポーツを通じた子育て環境の整備についても推進していきたいと考えます。
 さらに、昨年、芸術文化・スポーツ表彰させていただいた岡田泰尚さんが、本年8月、「スポーツ功労者顕彰及び国際競技大会優秀者等表彰等に係る文部科学大臣表彰」を受賞されるとともに、本年11月15日から26日にかけ、世界70から80の国や地域の選手団6,000人が参加し、100年記念大会として開催される「東京2025デフリンピック」に、日本代表の最年少男子選手として出場することとなりました。
 土佐清水市から世界に向け大きく羽ばたいていただきたいと感じており、御活躍をお祈りいたします。

 

 続いて、本年は、戦後80年という歴史の大きな節目を迎えました。太平洋戦争における日本の死者数は、軍人・軍属が約230万人、民間人が約80万人で、合計約310万人とされています。また、高知県関係では、南方作戦や沖縄戦、高知大空襲などで3万5,000人を超える方々が犠牲になっているといわれており、本市におきましても、旧市史によりますと、1,237人と多くの方々が犠牲になったと記載されております。
 戦後80年、戦争を体験された方々が少なくなり、直接の記憶を語り継ぐことが難しい時代に入りつつあります。だからこそ、戦争の悲惨さと平和の尊さを風化させることなく、次の世代にどう伝えていくのかが、今を生きる私たちの大きな責務であります。
 戦後日本は、平和国家として歩みを進め、多くの人々の努力により今日の繁栄を築いてまいりました。しかし、世界に目を向ければ、依然として各地で紛争や対立が続き、多くの命が犠牲となっている現実があります。戦争の悲劇は過去のものではなく、まさに現代においても繰り返されているのです。先人の教訓を胸に刻み、「二度と戦争を起こしてはならない」という誓いを改めて強く認識したところです。

 

 次に、御寄附の報告をいたします。
 森平浩司様より亡父・森平庄市様の御遺志により、土佐清水市奨学資金制度に対しまして、100万円の御寄附をいただきました。
 この場をお借りしまして、厚くお礼申し上げます。

 

 続きまして、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく健全化判断比率及び資金不足比率について報告させていただきます。
 令和6年度決算に基づく健全化判断比率のうち、実質赤字比率及び連結実質赤字比率につきましては、例年どおり赤字ではないため、数値は出ておりません。
 また、実質公債費比率は、昨年度より0.1ポイント悪化し、16.2パーセントとなりましたが、早期健全化基準の25パーセントを下回っております。
 将来負担比率につきましては、昨年度より37ポイント改善し、18.9パーセントで、早期健全化基準の350パーセントを下回っております。
 次に、公営企業の資金不足比率につきましては、水道事業会計、再生可能エネルギー事業特別会計のいずれも資金不足が生じていないため、数値は出ておりません。
 引き続き、中長期的な視点で効率的な財政運営に努めてまいりますので、皆様の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

 それでは、御提案いたしました各案件につきまして、概要を御説明申し上げます。
 

 報告第7号は、専決処分した事件の報告についてであります。

 報告第7号は、地方自治法第180条第1項の規定に基づき、令和7年8月1日に発生した車両事故に関しまして、相手方との和解及び車両の修繕にかかる損害賠償金が決定しましたので、これを報告するものであります。
 

 議案第31号から議案第35号までは、令和7年度予算に係る補正予算案であります。
 

 議案第31号一般会計補正予算(第2号)における主な内容としましては、令和7年4月から8月までの早期退職者4名の退職手当金として、4,978万6千円、特別養護老人ホームしおさい特別会計へ繰出金270万6千円、帯状疱疹ワクチン及び新型コロナウイルスワクチンの予防接種経費として1,819万7千円、地域電子通貨めじかを活用した物価高騰対策キャンペーンとして、1,069万円、小学校プールの水位調節用のプールフロア購入費として308万9千円を計上しています。
 このほか、急傾斜地崩壊対策や県道改良事業に係る県工事負担金として、1,826万4千円、財政調整基金積立金1億3,000万円など、歳入歳出それぞれ合計で2億8,749万6千円を追加計上しております。

 

 特別会計では、4会計につきまして、補正予算案を提出させていただきました。
 

 議案第32号国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)では、国民健康保険税率の変更に伴い、保険税収入5,788万1千円を減額、また、令和8年度に創設する子ども・子育て支援金制度の円滑な施行に向けた基幹システムの改修費用として611万8千円を計上しております。
 

 議案第33号後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)では、国民健康保険事業特別会計補正予算と同じく、令和8年度に創設する子ども・子育て支援金制度の円滑な施行に向けた基幹システムの改修費用として185万8千円を計上しております。
 

 議案第34号再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第1号)では、防犯灯LED化事業で生じた地元負担金に対する返還金として、45万5千円を計上しています。
 

 議案第35号特別養護老人ホームしおさい特別会計補正予算(第1号)では、浄化槽修繕及び業務用乾燥機取替経費として、270万6千円を計上しています。
 

 議案第36号から議案第42号までの7件は、令和6年度土佐清水市一般会計歳入歳出決算及び各特別会計の歳入歳出決算の認定についてであります。
 

 議案第43号は、土佐清水市職員の定数条例の一部を改正するものであります。
 

 議案第44号及び議案第45号は、育児を行う職員の職業生活と家庭生活の両立を一層容易にするため、国家公務員に準じて、関連条例の一部を改正するものであります。
 

 議案第46号は、以前、気象庁が使用していた「異常乾燥注意報」は存在しない注意報となっており、土佐清水市火入れに関する条例の一部を改正するものであります。
 

 議案第47号は、鹿島物揚場の経年劣化による損傷の補修にかかる、清水港港湾区域内の公有水面埋立の出願に係る意見について、異議の無い旨を高知県知事に答申したく、公有水面埋立法第3条第4項の規定により、議会の議決を求めるものであります。

 議案第48号は、本年8月、津呂区長場近隣の県道琴川橋開通により、既存の県道343メートルを市道路線として認定することについて、道路法第8条第2項に基づき、議会の議決を求めるものであります。

 

 議案第49号は、車両一体型給水タンク車購入に係る財産取得について、令和7年8月20日、指名競争入札を実施し、落札価格及び落札業者が決定いたしました。
 契約金額が2,025万6,270円で、2,000万円以上の財産取得となることから、地方自治法第96条第1項第8号及び議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第3条の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。

 

 議案第50号は、市道大津南線叶崎1号橋外1橋橋梁撤去工事の請負契約の締結について、令和7年8月22日、指名競争入札を実施し、落札価格及び落札業者が決定いたしました。
 契約金額が2億199万3千円で、1億5,000万円以上の工事のため、地方自治法第96条第1項第5号及び議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。

 議案第51号は、市民文化会館LED化工事の請負契約の締結について、令和7年8月22日、指名競争入札を実施し、落札価格及び落札業者が決定いたしました。
 契約金額が、3億1,256万5千円で、1億5,000万円以上の工事のため、地方自治法第96条第1項第5号及び議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。

 

 なお、議案第49号は納期が令和8年3月10日までのため、早期に契約締結が必要であります。また、議案第50号につきましては、大規模な工事であり、工期延長等、不測の事態の対策として早期に着手したく、議案第49号及び議案第50号につきましては、本日先議をお願いするものであります。
 

 以上をもちまして、議案提出に当たっての私からの説明を終わります。
 なお、詳細につきましては、所管課長から説明をいたしますので、何とぞ御審議の上、適切なる議決を賜りますようお願い申し上げます。

 

  

 

令和7年9月8日
土佐清水市長 程岡 庸

  

市長交際費

市長交際費

 


このページに関するお問い合わせ
担当:土佐清水市 企画財政課 秘書係

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