トップページ各課一覧市長室

市長室

photo_mayor.jpg
高知県土佐清水市長
程岡 庸(ほどおか よう)

 

市長提案理由説明書

 

 本日ここに、令和7年土佐清水市議会定例会6月会議の開催に当たり、市政の課題等につきまして、所信の一端を申し述べますとともに、令和7年度土佐清水市一般会計補正予算(第1号)をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ、議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。

 冒頭に、去る3月に死亡届における、対象者の住民票等の消除やマイナンバー廃止の手続及び対象者への弔電におきまして、対象者を間違えてしまう重大な誤りがございました。この件につきまして、御本人様及び御遺族並びに関係される全ての方々に御不快な思いをさせてしまいましたことに、まずお詫び申し上げます。
 本件は、人為的なミスが招いたものであり、行政の信用を落とすものであったと深く反省しております。
 今後、チェック体制を強化し、このようなことを起こさないよう、努めてまいります。

 さて、3月31日から、やなせたかしさん夫妻をモデルとしたNHKの連続テレビ小説「あんぱん」の放送がスタートし、高知県では「あんぱん」効果が出てきているといわれており、ゴールデンウィークの観光客数は高知市中心から東部で増加傾向となり、また、「大阪・関西万博」が4月13日に開幕し、2025年は新型コロナウイルス感染症の収束と円安を背景に万博効果も踏まえ4,000万人のインバウンドが見込まれています。
 本市では、現状としまして残念ながら、直接的な効果は薄く実感が持てるレベルには無いと感じるところです。
 しかしながら、「あんぱん」「大阪・関西万博」どちらも、人が動きすぐ本市の近くまで来ていることは事実であることから、この機をどのように本市と結び付けるかが重要と考えます。
 昨年度より「らんまん」や「あんぱん」効果により、高知県を訪れる観光客の滞在時間が若干ながら伸びている傾向にあることの分析を踏まえ、県が推し進めている「どっぷり高知旅」と連携により、本市の自然体験を主とした誘客コンテンツの磨き上げを実施するとともに、インバウンドや関西圏をターゲットに誘客・地産外商を含めたPR活動に力を入れていきます。
 次に、人口減少課題についてです。高知県人口が本年4月1日時点で65万人を割り込みました。自然減の拡大が主要因ではあるものの、社会減が加速している状況です。
 本市では、令和4年、令和5年と出生者数は20人台に留まり、県内11市で最低となっている他、総人口においても減少に歯止めをかけることができない状況で、今年10月に実施される国勢調査では、人口が1万1千人を割り込むことが予測されています。
 このような中、昨年度、高知県全市町村において、34歳以下の人口増加に向けた人口減少対策総合交付金の事業計画を策定し、本年より本格的に人口減少に向けた事業を進めているところです。
 本市におきましても、計画に掲げました「教育環境魅力化推進」、「移住促進・就労者支援・多文化共生」、「結婚・出産・子育て環境整備」の3つの柱となる施策を着実に進めることはもちろんのこと、施策毎の進捗管理を実施し、社会情勢等に併せた計画変更など柔軟な姿勢で取り組むこととしています。
 とりわけ、令和8年度から市外留学生の受入れを開始する「地域みらい留学」では、本年度中に、旧幡陽小学校を宿泊型多文化共生コミュニティ施設として、施設2階を留学生の居住スペースとする他、1階は日本語教室等に使用する地域交流学習室やアニメ・漫画図書館、eスポーツルームなど、誰でも活用でき、災害時には、避難所として機能する施設となるよう改修します。また、市外より地域みらい留学生として学生を呼び込むとともに、清水高校との連携により特色ある高校づくり、市内外の学生及びその保護者からも選ばれる清水高校を目指し、市としましても全力を尽くす所存です。

 次に、令和6年度の決算状況を御報告いたします。
 一般会計は歳入総額105億7,386万円余り、歳出総額102億9,742万円余りで、翌年度繰越財源を除いた実質収支では、2億4,994万円余りの黒字となり、前年度に引き続き、財政調整基金の取崩しをしない決算となっております。
 特別会計につきましては、特別養護老人ホームしおさい特別会計が歳入歳出同額の決算となっておりますが、令和5年度に引き続き、1億2,496万9,817円を一般会計から繰入しております。その他の特別会計は、全て黒字決算となっております。
 今後におきましても、適正かつ効率的な財政運営に努めてまいります。

 次に、御寄附等の報告をいたします。
 企業版ふるさと納税として、4月に三英化学株式会社様から昨年度に引き続き、200万円の御寄附をいただきました、5月には、国際ソロプチミスト幡多高知様から、市民図書館へ3万円分の図書カードの御寄附をいただきました。それぞれ、目的に沿って大切に活用させていただきます。
 また、「ふるさと元気寄附金」として、令和6年度合計で延べ、2万3,480名の皆様から、総額3億2,375万8,500円の御寄附をいただき、当該基金から3億5,000万円の繰入れを行い「保育料無料化事業」「学校給食実施・運営事業」「観光客誘客促進事業」「水産業・漁業振興支援等事業」といった事業の財源として活用させていただきました。御寄附をいただきました皆様に対し、この場をお借りしまして厚く感謝を申し上げます。


 それでは、御提案申し上げました各案件につきまして、概要を御説明申し上げます。

 報告第3号から報告第6号までは、専決処分した事件の報告についてであります。
 報告第3号は、土佐清水市債権管理条例第16条第1項の規定に基づき、平成13年度から平成17年度の間、1名にかかる市営住宅使用料の債権について令和7年3月31日付けで放棄しましたので、これを報告するものであります。

 報告第4号は、令和7年3月27日夜間に発生した強風を理由とした、個人と生じた損害賠償について、当該対象者との和解及び損害賠償額の決定について、地方自治法第180条第1項の規定に基づき、令和7年4月9日付けで専決処分した報告であります。

 報告第5号及び報告第6号の2件につきましては、法改正等に伴う関連条例の改正につきまして専決処分した報告であります。

 議案第26号は、令和7年度土佐清水市一般会計補正予算(第1号)であります。

 主な内容としましては、新電力会社設立を見据えた調査経費として、2,178万円、地域のDX推進を図ることを目的として、スマホ教室の開催やスマホのよろず相談等を実施する地域DX推進事業として、425万円、本年10月末までに事業完了することとされている「定額減税しきれないと見込まれた方等」への追加給付に係る事業費として3,779万8千円を計上しております。
 その他、災害発生時における、通信手段の確保を目的とした衛星通信環境整備として985万2千円、本年5月に発生した降雨の影響により布地区の道路兼用護岸の崩落に係る復旧工事費として1,238万6千円、令和8年4月からの足摺岬小学校の清水小学校への統合に向けた、スクールバス購入費として430万円を計上するなど、歳入歳出それぞれ1億3,901万4千円を増額補正するものであります。

 議案第27号は、地域手当支給地域への職員派遣に対応するよう、土佐清水市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正するものであります。

 議案第28号は、国の特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準の一部改正に伴い、条例の一部を改正するものであります。

 議案第29号は、国の家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準等の一部改正に伴い、条例の一部を改正するものであります。

 議案第30号は、旧幡陽小学校の宿泊型多文化共生コミュニティ施設改修工事について、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定に基づき、当該工事請負契約を締結することについて、地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決を求めるものであります。
 なお、本議案につきましては、可能な限り速やかに工事に着工したく、本日先議をお願いするものであります。

 以上をもちまして、議案提出に当たっての説明を終わります。
 なお、詳細につきましては、所管課長から説明をいたしますので、何とぞ御審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げます。


 最後に、去る5月28日、会計管理者の吉永敏之君が急逝いたしました。
 吉永君は、平成5年4月に土佐清水市職員として採用、福祉事務所を皮切りに、税務課、まちづくり対策課、市民課、農林水産課、学校教育課等を経て、平成30年度から管理職として福祉事務所長、水道課長、危機管理課長を経て、昨年からは会計管理者として、30年を超える行政経験を踏まえ、その手腕を発揮していただいておりました。
 平成24年には、水産商工係長として、高知県漁協清水統括支所新市場の建設に尽力するなど、本市の水産業・商工業の振興に大きく寄与していただきました。
 管理職として最初に配属された福祉事務所におきましては、リーダーシップを遺憾なく発揮し、懸案事項でありました保育所の高台移転において、三崎保育園の移転改築を完了させたほか、高知県内11市の中ではどこよりも早く「18歳までの医療費無償化」を実現するなど、子育て支援にも積極的に取り組んでいただきました。
 また、近年多発化する集中豪雨や台風接近に備え、災害対策本部を設置した際には、危機管理課長として、先頭に立ち、陣頭指揮をとり、市民の命を守るために奔走いたしました。
 昨年からは会計管理者として、法令等を遵守し、適正な会計事務の執行及び正確な公金管理を行っていただきました。
 人一倍責任感が強く、本年3月末に大病が発覚し、医師からは入院をすすめられていたようですが、年度末・出納閉鎖を控えた時期でもあったため、通院による治療を選択し、亡くなる日の前日も出勤して、職務を全うしていました。病と闘いながら弱音を吐かず、最後まで市職員としての職責を果たされた姿に頭が下がります。決して多くを語らず、静かな言葉一つひとつに重みと温かさがあり、いつも冷静沈着に道筋を示してくれていました。
 治療を始めてわずか2か月での、早すぎる別れとなり誠に無念ではありますが、ここに改めて衷心より、吉永君の御冥福を心よりお祈りいたします。

 

  

 

令和7年6月9日
土佐清水市長 程岡 庸

  

市長交際費

市長交際費

 


このページに関するお問い合わせ
担当:土佐清水市 企画財政課 秘書係

住所:〒787-0392 高知県土佐清水市天神町11番2号

電話:0880-82-1113 内線:204

ファックス:0880-82-2882

メールフォーム

最近の市長室

Copyright Tosashimizu All Rights Reserved.
ページの先頭へ