条文目次 このページを閉じる


○土佐清水市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
平成26年10月23日条例第26号
土佐清水市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
(趣旨)
第1条 この条例は,児童福祉法(昭和22年法律第164号。以下「法」という。)第34条の8の2第1項の規定に基づき,土佐清水市放課後児童健全育成事業(以下「本事業」という。)の設備及び運営に関する基準を定めるものとする。
(最低基準の目的)
第2条 この条例で定める基準(以下「最低基準」という。)は,本事業を利用している児童(以下「利用児童」という。)が,明るくて,衛生的な環境において,素養があり,かつ,適切な訓練を受けた職員の支援により,心身ともに健やかに育成されることを保障することを目的とする。
(最低基準の向上)
第3条 市長は,最低基準を常に向上させるように努めるとともに,利用児童の保護者その他児童福祉に係る当事者の意見を聴き,本事業を行う者(以下「本事業実施者」という。)に対し,最低基準を超えて,その設備及び運営を向上させるように勧告することができる。
2 最低基準を超えて,設備を有し,又は運営をしている本事業実施者においては,最低基準を理由として,その設備又は運営を低下させてはならない。
(本事業の一般原則)
第4条 本事業における支援は,小学校に就学している児童であって,その保護者が労働等により昼間家庭にいないものにつき,家庭,地域等との連携の下,発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるよう,利用児童の自主性,社会性及び創造性の向上,基本的な生活習慣の確立等を図り,もって利用児童の健全な育成を図ることを目的として行われなければならない。
2 本事業実施者は,利用児童の人権に十分配慮するとともに,一人一人の人格を尊重して,その運営を行わなければならない。
3 本事業実施者は,地域社会との交流及び連携を図り,利用児童の保護者及び地域社会に対し,当該本事業実施者が行う本事業の運営の内容を適切に説明するよう努めなければならない。
4 本事業実施者は,その運営の内容について,自ら評価を行い,その結果を公表するよう努めなければならない。
5 本事業を行う場所(以下「本事業所」という。)の構造設備は,採光,換気等利用児童の保健衛生及び利用児童に対する危害防止に十分な考慮を払って設けられなければならない。
(設備の基準)
第5条 本事業所には,遊び及び生活の場としての機能並びに静養するための機能を備えた区画(以下この条において「専用区画」という。)を設けるほか,支援の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 専用区画の面積は,利用児童1人につきおおむね1.65平方メートル以上でなければならない。
3 専用区画並びに設備及び備品等(次項において「専用区画等」という。)は,本事業所を開所している時間帯を通じて専ら当該本事業の用に供するものでなければならない。ただし,利用児童の支援に支障がない場合は,この限りでない。
4 専用区画等は,衛生及び安全が確保されたものでなければならない。
(暴力団排除)
第6条 本事業所の設置者,長,その他本事業所の業務を統括する者(当該業務を統括する者の権限を代行し得る地位にある者を含む。)(次項において「設置者等」という。)は,土佐清水市暴力団排除条例(平成22年土佐清水市条例第31号)第2条第2号に規定する暴力団員(以下この条において「暴力団員」という。)であってはならない。
2 本事業所の設置者等は,土佐清水市暴力団排除条例第2条第1号に規定する暴力団(次項において「暴力団」という。)又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有してはならない。
3 本事業の運営に当たっては,暴力団若しくは暴力団員を利用し,又は暴力団員若しくは暴力団員を運営に関与させてはならない。
(本事業実施者と非常災害対策)
第7条 本事業実施者は,軽便消火器等の消火用具,非常口その他非常災害に必要な設備を設けるとともに,非常災害に対する具体的計画を立て,これに対する不断の注意と訓練をするように努めるとともに,避難及び消火に対する訓練は,少なくとも年2回以上行わなければならない。
(開所時間及び日数)
第8条 本事業実施者は,本事業所を開所する時間について,次の各号に掲げる区分に応じ,それぞれ当該各号に定める時間以上を原則として,利用児童の保護者の労働時間,小学校の授業の終了の時刻,その他の状況等を考慮して,当該事業所ごとに定めることとする。
(1) 小学校の授業の休業日に行う本事業  1日につき8時間
(2) 小学校の授業の休業日以外の日に行う本事業  1日につき3時間
2 本事業実施者は,本事業所を開所する日数について,1年につき250日以上を原則として,利用児童の保護者の就労日数,小学校の授業の休業日その他の状況等を考慮して,当該事業所ごとに定める。
(支援員及び補助員の一般的要件)
第9条 本事業実施者は,本事業所ごとに,放課後児童支援員(以下「支援員」という。)を置くこととし,支援員は,健全な心身を有し,豊かな人間性と倫理観を備え,児童福祉事業に熱意のある者であって,できる限り児童福祉事業の理論及び実際について訓練を受けた者でなければならない。
2 支援員の数は,支援の単位ごとに2人以上とする。ただし,その1人を除き,補助員(支援員が行う支援について支援員を補助する者をいう。第5項において同じ。)をもってこれに代えることができる。
3 支援員は,次の各号のいずれかに該当する者であって,都道府県知事又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市若しくは同法第252条の22第1項の中核市の長が行う研修を修了した者でなければならない。
(1) 保育士の資格を有する者
(2) 社会福祉士の資格を有する者
(3) 学校教育法(昭和22年法律第26号)の規定による高等学校(旧中等学校令(昭和18年勅令第36号)による中等学校を含む。)若しくは中等教育学校を卒業した者,同法第90条第2項の規定により大学への入学を認められた者若しくは通常の課程による12年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣がこれと同等以上の資格を有すると認定した者(第7号において「高等学校卒業者等」という。)であって,2年以上児童福祉事業に従事した者
(4) 教育職員免許法(昭和24年法律第147号)第4条に規定する免許状を有する者
(5) 学校教育法の規定による大学(旧大学令(大正7年勅令第388号)による大学を含む。)において,社会福祉学,心理学,教育学,社会学,芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者(当該学科又は当該課程を修めて同法の規定による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)
(6) 学校教育法の規定による大学において,社会福祉学,心理学,教育学,社会学,芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程において優秀な成績で単位を修得したことにより,同法第102条第2項の規定により大学院への入学が認められた者
(7) 高等学校卒業者等であり,かつ,2年以上本事業に類似する事業に従事した者であって,市長が適当と認めた者
(8) 5年以上放課後児童健全育成事業に従事した者であって,市長が適当と認めたもの
4 第2項の支援の単位は,本事業における支援であって,その提供が同時に一又は複数の利用児童に対して一体的に行われるものをいい,一の支援の単位を構成する利用児童の数は,おおむね40人以下とする。
5 支援員及び補助員は,支援の単位ごとに専ら当該支援の提供に当たる者でなければならない。ただし,利用児童が20人未満の本事業所であって,支援員のうち1人を除いた者又は補助者が同一敷地内にある他の事業所,施設等の職務に従事している場合,その他の利用児童の支援に支障がない場合は,この限りでない。
(支援員及び補助員の知識及び技能の向上等)
第10条 支援員及び補助員は,常に自己研(さん)に励み,利用児童の健全な育成を図るために必要な知識及び技能の修得,維持及び向上に努めなければならない。
2 本事業実施者は,支援員及び補助員に対し,その資質の向上のための研修の機会を確保しなければならない。
(利用児童を平等に取り扱う原則)
第11条 本事業実施者は,利用児童の国籍,信条又は社会的身分によって,差別的取扱いをしてはならない。
(虐待等の禁止)
第12条 支援員及び補助員は,利用児童に対し,法第33条の10各号に掲げる行為,その他当該利用児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。
(衛生管理等)
第13条 本事業実施者は,利用児童の使用する設備,食器等又は飲用に供する水について,衛生的な管理に努め,又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 本事業実施者は,本事業所において感染症又は食中毒が発生し,又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3 本事業所には,必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに,それらの管理を適正に行わなければならない。
(運営規程)
第14条 本事業実施者は,本事業所ごとに,次の各号に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 職員の職種,員数及び職務の内容
(3) 開所している日及び時間
(4) 支援の内容及び当該支援の提供につき利用児童の保護者が支払うべき額
(5) 利用定員
(6) 通常の事業の実施地域
(7) 事業の利用に当たっての留意事項
(8) 緊急時等における対応方法
(9) 非常災害対策
(10) 虐待の防止のための措置に関する事項
(11) その他事業の運営に関する重要事項
(本事業実施者が備える帳簿)
第15条 本事業実施者は,職員,財産,収支及び利用児童の処遇の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならない。
(秘密保持等)
第16条 支援員及び補助員は,正当な理由がなく,その業務上知り得た利用児童又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 本事業実施者は,支援員及び補助員であった者が,正当な理由がなく,その業務上知り得た利用児童又はその家族の秘密を漏らすことがないよう,必要な措置を講じなければならない。
(苦情への対応)
第17条 本事業実施者は,その行った支援に関する利用児童又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために,苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 本事業実施者は,その行った支援に関し,市から指導又は助言を受けた場合は,当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
3 本事業実施者は,社会福祉法(昭和26年法律第45号)第83条に規定する運営適正化委員会が行う同法第85条第1項の規定による調査にできる限り協力しなければならない。
(保護者との連絡)
第18条 本事業実施者は,常に利用児童の保護者と密接な連絡をとり,当該利用児童の健康及び行動を説明するとともに,支援の内容等につき,その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。
(関係機関との連携)
第19条 本事業実施者は,市,児童福祉施設,利用児童の通学する小学校等関係機関と密接に連携して利用児童の支援に当たらなければならない。
(事故発生時の対応)
第20条 本事業実施者は,利用児童に対する支援の提供により事故が発生した場合は,速やかに,市,当該利用児童の保護者等に連絡を行うとともに,必要な措置を講じなければならない。
2 本事業実施者は,利用児童に対する支援の提供により賠償すべき事故が発生した場合は,損害賠償を速やかに行わなければならない。
附 則
(施行期日)
1 この条例は,平成27年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日から平成32年3月31日までの間,第5条第2項の規定は,適用しないことができる。
3 この条例の施行の日から平成32年3月31日までの間,第9条第3項の規定の適用については,同項中「研修を修了した者」とあるのは,「研修を修了した者(平成32年3月31日までに修了することを予定している者を含む。)」とする。
4 この条例の施行の日から平成32年3月31日までの間,第9条第4項中「一の支援の単位を構成する利用児童数は,おおむね40人以下とする」の規定は,適用しないことができる。
附 則(平成30年6月29日条例第24号)
この条例は,公布の日から施行する。
附 則(令和元年6月28日条例第12号)
この条例は,公布の日から施行し,改正後の土佐清水市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の規定は,平成31年4月1日から適用する。
附 則(令和2年6月30日条例第28号)
この条例は,公布の日から施行する。



このページの先頭へ 条文目次 このページを閉じる